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* 3日目 *


 

空港へ向かうリムジンバスが出発するまでの時間を利用し、最後にもう一度散歩することになった。

 

「ねぇ、『空の散歩道』だって。 なんかかわいい名前アルな!」

「へぇ~、足湯があんのか」

「足湯って何アルか?」

 

沖田曰く、足だけ温泉に浸かれるスポットが、温泉街にはよくあるらしい。 そういえば駅前にもそんなスペースがあったことを思い出したが、きちんとチェックしていなかった。 となれば入りたくなるのは当然だろう。

 

「お、誰もいないアルな」

 

朝だけあって、ちょうどそこには誰もいなかった。 空のと銘打っているだけあり、高台から道後温泉本館を見下ろせるような構図になっている。

靴下を脱いでゆっくり浸かると、温泉に入る時とはまた違った気持ち良さを感じる。 風も気持ちが良くて、爽やかな空気が神楽の気分をますます上昇させた。

 

ここに来る前に寄った土産屋で、昨日変えなかった兎のキーホルダーを買ってもらった。

更に、お揃いの根付もプレゼントしてくれたのだ。 神楽は買ってもらった傘の柄の部分に取り付け、沖田は携帯にストラップとして付けてくれた。 まるでカップルがお揃いのものを付けている気分に浸れて、うれしかった。

旅行はこれで終わってしまうけれど、思い出はいつまでも残り続けるだろう。 その上こうしてお揃いの物を互いに持っているという事実が、これからも2人の絆として残り続ければいいなと。 そんな期待にテンションは上がるばかりだ。

 

「気持ちいいアルな」

「そうだねィ…」

 

右隣の沖田にそっと寄り添ってみる。 すると沖田がそっと肩に腕を回し、抱き寄せてきた。

 

「え……? あ、あの…」

「チャイナ」

 

耳元で呼ばれた愛称。 今まで腕に抱きついても、肩に頭を乗せてみても、こんな明確に抱き寄せられたことはなかったのに。 昨晩抱きしめてくれたのは、あくまで神楽が泣いていたからだ。

では、今のこの状況はなんだろうか。 ゆっくりなでられる右肩が熱くて、耳元の吐息がくすぐったい。 そこに気を取られていれば、脚にスッと触れたぬくもりに、身体がビクッと跳ねてしまう。 視線を下に向ければ、沖田が脚をすり寄せてきているのだとわかって。

 

「足ほっそ」

「そ、うカナ…」

「すっげェすべすべしてる」

「あぅ……す、スリスリすんなヨっ」

 

唐突なセクハラにパニックになった。 こんなことする奴だっけ? しかし昨日もナチュラルに髪に触れてきたのを考えれば、割とこういうことをするのかもしれない。 散々くっついていた自分のことは棚に上げる神楽だった。

ガッシリした脚が、神楽の脚にすり寄ってくる。 脚に気を取られている間に、腕の中にそっと抱き寄せられた。

抱き締められるのは初めてではないけれど、誰もいないとはいえ外なのだ。 高いところとはいえ下の道から上半身ぐらいは見えるはず。 恥ずかしさに固まっているうちに、沖田の右手が頬を優しく包み込んでくる。

 

「俺、思うんだけどさァ…」

「な、なに…?」

「もう我慢しなくていいんじゃねーかって」

「何の話?」

「後はもう帰るだけだろィ? 昨日までは同じ部屋に泊まることを考えて、いろいろ踏み止まってきたけどさ。 旦那との約束は『旅行中』だけ有効なはずだしねィ…」

「やくそく…?」

「そんでおめェはすっかり元気みてーだし。 ならもう遠慮する必要はねーよなァ…?」

 

沖田が何を言っているかさっぱりわからない。 が、この顔は良からぬことを考えている気がする。

なでられる頬や耳たぶに、ドキドキが止まらない。 顎に触れた手。 徐々に近づいてくる顔に呆気にとられていれば…。

 

「ん…」

 

唇に触れた感触に、わけがわからないのに…泣きそうになった。

そっと離れた瞬間に目を開ければ、目の前にキラキラ輝く沖田の瞳。 澄んだ空気を通ってきた太陽の光が、足湯の水面に反射して。 それが沖田の赤い宝石みたいな瞳に写っている。 その奥にくすぶった熱は、まっすぐに神楽を射抜いていて…。

 

見惚れているうちに、再び唇に触れられた。 角度を変えて何度も押し付けられるうちに、沖田の気持ちが伝わってくるみたいで。

女として見られていないと思っていた。 どんなにくっついても、一緒に寝てみても、そういう目で見られることはないのだと思っていたのに。 今の沖田は明らかに違う。

 

「ふあ…っ。 ま、待って…!」

「待たねェ」

「な……、ひゃうっ!?」

 

真意を確かめるべく肩を押しても、力が全然入らない。 そのうち耳元に唇を寄せられたかと思えば、右手がとんでもないところに触れてきた。

 

「な、な、何して…」

「お前さ、いくら足湯に入るっつっても捲りすぎじゃね?」

 

確かにチャイナ服の裾が濡れないよう、脚が丸見えになるぐらい捲ってはいたけれど。 太腿の内側を往復する手に、パニックになる。

 

「んんっ…! あっ……」

 

耳の淵をはむように舐められながら、なでてくる手は徐々に上に昇ってきて…。

 

「…さすがにこれ以上はまずいか」

「へ…?」

「飛行機の時間もあるしねェ。 これ以上ここで止められなくなっちまうのはなぁ」

 

沖田の手が離れていく。 なんだかスースーする気がして、慌てて捲っていたチャイナ服の裾を押さえた。

 

「おおおお前…っ! こんなとこで何するアルか! バカ! 変態っ!」

「だから、脚出しすぎてるてめェが悪い」

「はぁ!? だ、大体さっきの、き、き、キ…」

「ききき? 壊れたロボットかィ」

「違っ、そのっ、……なんでしたアルか」

 

唇に指を這わせれば、先程の感触が夢ではなかったことを知る。 頭に一気に熱が昇り、のぼせたような感覚になる。

 

「なんでって、だからもう我慢する必要もなくなったからって」

「我慢って何のヨ!」

「旦那との約束したんでィ。 約束っつーか、手出したら殺すって脅されただけだが」

「手、出すって…」

「言わなきゃわかんねェ? つまりお前のピーをピーしたりピーに俺のピーを…」

「バカだろ!! お前、バカだろ!!」

 

立ち上がり慌てて沖田に掴みかかろうとすれば、身体ごと強く引き寄せられる。

 

「お前のことだから絶対ェ転ぶ。 服も濡らしたくねェんだろィ?」

「あ、う……」

「大人しくしてろ」

 

気づけば、沖田の膝を跨ぐように正面から座らされていた。 顔の高さが同じぐらいになり、至近距離で見つめ合う構図に。

あ、またちゅーされちゃう…。 そんな神楽の予想通り、すぐに沖田の唇は降ってきた。 今度は先程以上に甘くて、苦しくて、奪われるようなキス。

呼吸が苦しくなり離されれば、また絡み合う視線。

言葉にしなくたって伝わってしまった。 沖田の気持ちも、神楽の気持ちも。

 

女として見られていないなんてことは全くなかった。 ポーカーフェイスの奥に、こんなに強い気持ちを隠していたのだと。 まるでそれをわからせるかのようなキスが、再びぶつけられた。 銀時の約束を律儀に守って、必死に我慢してくれていた。 だから神楽に対しそんな感情を抱いていないと勘違いしてしまったけれど、本当は…。

 

その瞬間、どこからか子供の声が聞こえてきて。 甘く溺れた脳が、一気に覚醒した。 唇が離され、膝の上から隣の岩に降ろされる。 そのうち家族らしき集団が足湯にやってきた。 上手く力が入らない神楽に変わり、沖田がタオルで脚を拭いてくれる。 そそくさとその場を後にした。




 

* 終章 *


 

バス停に向かう間も、空港に着いてからも。 2人が纏う空気も、交わす視線の意味も、何もかもが以前と変わっていた。 握った手だって、なんだか前より特別に感じる。

飛行機では、どちらが窓際に座るか争奪戦になったけれど。 行きと同様に窓際を譲った沖田の企むような顔にゾッとして。 案の定、窓の外を覗くフリをする度にキスを落としてくるのを、周りに見られないかハラハラする羽目になった。


 

「帰ってきちゃったアルな…」

「何、寂しいの?」

 

揶揄うような言葉に、あえて素直に「うん…」と返せば、沖田のポーカーフェイスが再び崩れた。 なるほど、素直にデレた方が効果的らしい。

驚いた顔の後、赤い顔が逸らされたのを見たまでは良かった。 その後小さな声と細められた目で「俺も…」と返されたのには、神楽の方が数倍ダメージを負ってしまったけれど。

 

「これから車で帰るんだよナ…?」

「あぁ。 できればこのままどっかで休憩したかったけどな」

「ど、どういう意味の休憩アルか…!」

「わかってて聞いてんだろィ? チャイナさんのスケベ~」

 

胸ぐらを掴み頭突きしてやった。 以前のようなこんなやり取りでさえ幸せに感じてしまうのだから、手に負えない。

 

「まぁ、残念ながらそれは叶わねェんで」

「この後用事でもあるのかヨ」

「そうじゃねェ。 お、噂をすれば。 お迎えですぜィ、お嬢さん」

 

視線の先を追うように振り返れば…見慣れた白い天パが、バツの悪そうな顔で佇んでいる。

 

「銀ちゃん…」

 

視線を外して片手を上げた銀時に、神楽は緊張で息を飲んだ。 ふと背中を押された気がして振り返れば、沖田が「大丈夫だ」とでも言いたげな顔をしていた。 強く頷いて、銀時に向き直る。

 

「神楽、あのな…」

「銀ちゃん、あのね…」

 

2人同時にしゃべり出し、一度は言葉が止まる。 だが次の瞬間、「ごめんなさい!」と「悪かった!」の言葉が更に被り、バッと顔を上げた。

 

「神楽、お前…」

「あの…私ネ、銀ちゃんが温泉行きたいって言ってたの聞いて、プレゼントしてあげたかったアル。 懸賞だから当たるかもわからないけど、プレゼントしたいって気持ちだけでも伝えたかったのヨ。 それなのに怒って家出しちゃって、ごめんアル…」

「いや……俺の方が悪かった。 お前が善意でそう言ってくれてたのはわかってたのにな。 ただ応募してよその奴に『家族じゃないからダメです』って否定されたら、お前が傷つくと思ってよ…」

「そうだったアルか…。 私、銀ちゃんの気持ち全然考えてなかったアル。 っ…だからネ! いつかお金いーっぱい貯めて、私が温泉旅行をプレゼントしてやるヨ!」

「お前が? ははっ、期待しないで待っとくわ」

 

本当だ。 沖田の言った通り、ちゃんと気持ちは伝わってたんだネ。

きちんと謝れば仲直りができる。 そんな当たり前のことすら見失いかけてたけれど。 そんなことで絆は壊れたりしないのだ。

すっかり元通りに戻った2人に、少し離れていた沖田も近づいてくる。

 

「そうだ。 お土産いーっぱい買ったアル! 入浴剤もあるから、おうちで温泉気分も味わえるネ!」

「買ったってお前…それ全部沖田くんの金だよね? え、後で請求してきたりしない? 大丈夫?」

「旦那ァ。 きっちり耳揃えて返してくださいね」

 

嘘だァァァ!! と叫ぶ銀時を尻目に、神楽と沖田は顔を見合わせ、悪戯に笑い合った。

払ってもらう気は一切ないと、お土産を買う際に沖田が言っていたことは内緒にしておこう。


 

*


 

おかしい。 何がって、神楽と沖田の距離感である。

 

空港まで車で来ていたらしい沖田だが、さすがに疲れたということで代わりに銀時が運転することになった。

滅多に取れない3連休だと、土方から聞いている。 討ち入りが続いていたとも。 そんな中で神楽を預けてしまったことは、非常に申し訳ないと感じていた。

 

それにしても、だ。 てっきり神楽が助手席で沖田が後部座席にでも座るだろうと思っていたのが、当たり前のように2人で後部座席に乗り込んだのには驚いた。 そんなことより問題は、座る位置があまりにも近すぎやしないかという点で。

なんだか怖くて聞き出せない銀時だった。 手を出したら殺すとは伝えていたものの、沖田ぐらいの歳の青年に、惚れた女とふたりきりの旅行でそれはさすがに酷だっただろうともわかっている。 だが本当に一線を超えてしまったのだろうか。 連れて行くよう頼んだのが銀時である以上、そうなっても文句は言えないが…気まずいにも程があった。

 

「そういや旦那ァ、なんか顔の左側が赤くなってやせん?」

「あー、これね。 実は新八に殴られちまってよォ」

「えっ、新八が!?」

 

神楽が家出したこととその経緯を話した時のことだ。 「アンタが悪い!!」と容赦なくぶん殴られた。 殴られてこんなに痛かったのは久しぶりだ。

その新八は万事屋で帰りを待っている。 ごめんな新八、神楽に先を越させてしまったかもしれない。 心の中で謝っておく。

 

「そっか、新八が…」

「アイツも心配してたぞ。 一緒に迎えに行くかって聞いたんだけど、『まずはアンタが行け』って言うからよ…」

「気遣ってくれたんじゃねーですかィ。 良かったなチャイナ、過保護な家族が2人もいて」

「う、うん…」

 

家族、という言葉がくすぐったい。 それを否定したりしない神楽も。 こんなどうしようもない男を「家族」だと言ってくれるバカが2人もいることに、どうしても気恥ずかしさを覚えるが、心の底では銀時もうれしいと感じているのだ。 それを素直に表には出せないけれど。

 

「沖田くんだっているじゃん、いっぱい」

「はい?」

「何故かうちに電話かけてくんだよね、あの人たち」

「うわ、マジですかィ。 そりゃあご迷惑をおかけしやして」

「いやいや、迷惑かけてんのこっちだしねェ。 お宅の大事な斬り込み隊長を、うちの娘が独占しちゃって悪いねぇって」

 

ミラー越しに珍しく照れた様子の沖田を眺めて、こっそり微笑んだ。

 

ところで。 改めて見ても、2人の距離感…おかしくね?

 

「あのー、ところでおふたりさん」

「何アルか?」

「いや……なんというか……」

 

まず肩と肩が触れ合うどころか、完全に身を寄せ合っているようにしか見えない。 寄りかかるような神楽に、支えながら時折肩を抱き寄せるような仕草を見せる沖田。 これはもう完全にデキている雰囲気だった。 顔が引きつってしょうがない。

 

「チャイナ眠いの?」

「んー、ちょっとだけナ。お前こそ疲れてんダロ」

「バスや飛行機でけっこう寝てたからなァ。 とはいえ、昨日はてめェのせいで眠れなかったけど」

 

その言葉に吹き出してしまった。

神楽のせいで、沖田くんが、眠れなかった…だと!?

 

「それは悪かったと思ってるけど…。 私はお前のおかげで、なんだかスッキリ眠れたアル。 昨日もおとといも」

 

スッキリ!? 昨日もおとといもォ!?

 

「俺も眠れるまでは長かったけど、眠くなってからはあっという間だったな。 むしろいつもよりぐっすり眠れた気がする」

「ふふん。神楽様という癒し効果抜群な抱き枕のおかげデショ? 感謝するがヨロシ」

 

抱き枕ァ!? 眠れるまでは長かったァ!?

 

「おー、感謝してらァ。 なんならこのままお持ち帰りしてェんですけど? 抱き枕さん」

「へっ!? ちょっ、お持ち帰りって…! ぎ、銀ちゃんの前でなんてこと言うアルかぁ!」

 

本当それな!? 親の前で娘を「お持ち帰りしたい」とか、それをシラフで言うの!?

ツッコみたいのに、声に出せない銀時であった。 うっかり肯定された時のダメージを想像したくないからである。

 

「あー、この際だから旦那にも言っときますけど」

「へ!? いやいい! 言わなくていいから!!」

「え? そうですかィ? じゃあチャイナに言うけど、今のは本気だから」

「お、お持ち帰り!?」

「おう。 と言っても今夜だけの話じゃなくて、今後の話な」

 

あ、これ嫌な予感する。

言わなくていいと言ってしまった手前だ。 そもそも運転中である以上、今更口を封じることなどできるはずもなく…。

 

「俺たち、一緒に暮らさねェ?」

 

ほらー! 嫌な予感、的中したァァァ!!

キキーッというブレーキ音が鳴る。 危うく赤信号を見逃すところだったが、間一髪で止まることができた。

しかし急ブレーキでバランスを崩した後部座席のバカップルが、勢い余ってくっついてしまったようだ。 神楽をそっと支える沖田の腕は、明らかに背中に回っている。 そして何故か神楽もその体勢から動かない。 動かないというより、言われた言葉の衝撃で動けないのかもしれない。

 

大体親の前でなんて発言してんださっきから! そして堂々と抱き合ってんじゃねェェェェェ!!

もはや我慢できず、ついに口を出してしまう。

 

「ちょちょちょっ、ちょっと待って! そこまで話進んでんの!? 同棲はさすがに早くね!?」

「いやー、実はコイツがですね。 旦那のためにもひとり暮らししなきゃいけねェけど、ひとりは寂しい…って泣きべそかいてたんで」

「はぁ!? な、泣きべそなんてかいてないモン!」

「いつ万事屋から追い出されるのかヒヤヒヤしてたらしいですぜ」

「神楽…」

「勘違いしないでよネ。 別に銀ちゃんのためじゃなくて、いろんなこと考えたら早いうちにそうした方がいいんだろーナって思っただけアル。 ただ、寂しいとかそういうんじゃないけど…ひとりは嫌だなって思ってたから。 それならコイツと暮らすのも…まぁ、悪くはない……カモ?」

 

ほ、ほら、金銭的にも助かるし。 そんな言い訳をしている時点で、神楽の中でも決意が固まってしまったことを察した。

旅行に行くまではケンカしかしてなかったはずの2人が、たった3日で同棲の話をしている。 これは結婚も秒読みかもしれないと察して、旅行なんかに行かせたことを死ぬほど後悔した。

 

「い、いつの間にそんな関係に…? もしかして、知らなかっただけで前から付き合ってた…?」

「……私たち、つ…付き合ってるアルか?」

 

は?

思考がリアルに止まる銀時。 何度も言うが運転中である。

 

「あー………じゃあ、付き合う?」

「…う、うん。 えっと…フツツカモノですが、よろしくお願いします?」

「お、おう」

 

えええええ、ナニコレェェェ! 目の前でカップル成立ゥ!? なんか甘い! 空気が甘酸っぱいんですけどォォォ!!

思いっきり蛇行運転してしまうが、後ろのカップルは抱き合いながら見つめ合うばかりだ。

唇をくっつけ合おうとしたところで、ようやく運転が乱れていることに気がついたらしく、沖田が「まっすぐ運転してくだせェ」などと野次を飛ばしてくる。 知るか! 俺はお前らをちゅーさせるために運転してるわけじゃねーから!!

 

その後もバカップルのイチャイチャ地獄はヒートアップするばかりだった。

旅行の思い出を楽しそうに語り合ったり、時折隠れるようにキスしたり。 バレバレだけどね!

 

リア充はリア充でも、「付き合いたてのカップル」というより「訪れた危機を乗り越え、前より距離が縮まったカップル」のような雰囲気に近い気がするのだ。 たった3日で何段階もステップアップしすぎだろォォ!? 階段5段飛ばしぐらいで一気に駆け上がりすぎィィィ!!

 

新八のツッコミが恋しくなってしまう銀時だったとさ。 あー、めでたくない、めでたくない。

 

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